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研究者総覧「情報知」

附属組込みシステム研究センター

氏 名
坂本 直史(さかもと ただし)
講座等
職 名
特任教授
学 位
博士(工学)
研究分野
組込みシステム / 自動車用SPF開発
坂本 直史

研究内容

組込みシステムの設計・開発技術

■研究の概要■
機器に組み込まれてそれを制御するコンピュータシステムである組込みシステムの核となる組込みソフトウェアは、日本がもっとも力を発揮でき、また発揮しなくてはならない分野です。組込みソフトウェアは、すでに我々の社会のインフラであり、他の産業の競争力をも左右します。そのような社会的に重要な組込みソフトウェアは、高品質、高信頼性が要求される点、またハードウェアとの協調という点で日本に向いています。日本にとって重要であり、また力を発揮できる分野である組込みソフトウェアを担う人材を育成していくことを通して、わが国の組込みシステム開発力の向上を目指しています。


■研究テーマ■
自動車用ソフトウェアプラットホーム(SPF)の開発


自動車用組込みシステムのSPFの規格化が欧州主導で進められ、その結果として自動車用SPFは欧州企業による寡占化状態になってきています。わが国の自動車産業の優位性を維持するには、寡占化されたSPFに頼るのではなく、わが国の擦り合わせ型(integral architecture)開発の強みが出しやすい、競争力を持ったSPFの開発が望まれています。そのようなSPF開発のための課題解決のため,大学と複数企業によりコンソーシアム型共同研究組織を設立し、車載制御システム向け高品質SPFをリアルタイムOSの技術を核として研究しています。


■今後の展開■
今後もこれらの研究を継続・発展させ、実用化に向けての研究開発を推進します。また、研究開発と合わせて組込みソフトウェアを担う人材の育成も実践していきます。

経歴

  • 1983年 京都大学理学部卒業
  • 1983年 三菱電機株式会社入社
  • 1999年 静岡大学より博士(工学)の学位を授与
  • 2004年 株式会社ルネサス テクノロジに転籍, 株式会社ルネサスソリューションズに出向
  • 2015年 名古屋大学大学院情報科学研究科附属組込みシステム研究センター特教授。現在に至る

所属学会

  • IEEE Consumer Electronics Society

主要論文・著書

  1. JPEG Software Solution for a 32-bit MCU, IEEE Transactions on Consumer Electronics, Vol. 43, No. 3, pp. 410-417 (1997)
  2. Software JPEG for a 32-bit MCU with Dual Issue, IEEE Transactions on Consumer Electronics, Vol. 44, No. 4, pp. 1,334-1,341 (1998)
  3. A Fast MPEG-Audio Layer III Algorithm for a 32-bit MCU, IEEE Transactions on Consumer Electronics, Vol. 45, No. 3, pp. 986-993 (1999)
  4. 組込み現場の「C」言語 基礎からわかる徹底入門, 技術評論社, 2009