TOP > 研究活動 > 研究者総覧「情報知」 > 附属組込みシステム研究センター > 松原 豊

研究者総覧「情報知」

附属組込みシステム研究センター

氏 名
松原 豊(まつばら ゆたか)
講座等
職 名
准教授
学 位
博士(情報科学)
研究分野
組込みシステム / リアルタイム処理 / 安全・セキュアシステム構築技術
松原 豊

研究内容

安全・セキュアな組込みシステムの設計・開発技術

組込みシステムは,単に自動車や家電に組み込まれる制御用コンピュータという位置付けから,製品に付加価値を生む計算プラットフォームや,互いに連携して大規模な分散システムを形成するノードといった,社会を支えるさまざまな役割を担うようになっています.そのため,組込みシステムを設計・開発・運用する際には,単に要求される機能を実現するだけでなく,安全性やセキュリティに関するリスクを考慮し,それらを低減するような役割も要求されるようになりました.安全性やセキュリティは,システム全体で実現する性質であり,単独のハードウェアやソフトウェアだけでは実現できません.開発対象となる組込みシステムやソフトウェアだけでなく,システム全体の設計,開発,運用を俯瞰できる,広い視野をもつことが重要です.

我々は,組込みシステムの設計構築に関する要素技術(組込みリアルタイムOS,リアルタイムスケジューリングや保護機能,リアルタイム性解析,通信プロトコル,シミュレーション)と,要素技術をベースに安全でセキュアなシステムを実現するためのシステム構築技術の研究に取り組んでいます.企業と連携しながら,飛行機や自動車,ロケットなど様々な分野に携わり,時には国際規格の取得活動を一緒に進めることもあります.

安全・セキュアな組込みシステムの設計・開発技術

特に以下の研究テーマに力を入れています.


要素技術
・自動車制御システム向けソフトウェアプラットフォームの開発
・車載Ethernetのリアルタイム性解析,プロトコル・スタックの開発
・ロボット制御ミドルウェアのリアルタイム性評価


システム構築技術
・安全,セキュリティ分析手法
・自動車制御システム向けリスク評価手法


詳細は,http://www.ertl.jp/~yutaka/ を御覧ください.
研究に興味を持つ方の来訪をいつでも歓迎します.

経歴

  • 2009年4月 名古屋大学 大学院情報科学研究科 附属組込みシステム研究センター 研究員
  • 2012年4月 名古屋大学 大学院情報科学研究科 附属組込みシステム研究センター 特任助教
  • 2013年10月- 名古屋大学 大学院情報科学研究科 附属組込みシステム研究センター 助教

所属学会

  • IEEE
  • 情報処理学会

主要論文・著書

  1. 松原豊, 高田広章, "組込みシステムにおけるソフトウェア障害の安全対策", 日本ソフトウェア科学会学会誌 コンピュータソフトウェア, Vol.30, No.1, Feb 2013.
  2. 金周慧, 松原豊, 高田広章, "組込みシステムにおける階層型状態遷移図に基づく安全分析手法", 電子情報通信学会論文誌,  Vol.J96-A, No.1, Jan 2013.
  3. 佐野泰正, 松原豊, 本田晋也, 高田広章, "schesim: リアルタイムアプリケーション向けスケジューリングシミュレータ", 電子情報通信学会論文誌 D システム開発論文, Vol.J95-D, No.12, pp.2008-2020. Dec 2012.