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日常において,このように自分に向かい進んでくる相手の後ろ側に自分の目標地
点が存在することは多々あるはずである.このようなケースでは,お互い,進行
方向を斜めに一度ずらし,図3.6の状態を回避する動作を意識的,
あるいは無意識的に行っている.つまり,進行方向に対して,右方向あるいは左
方向を選択することにより,軌道修正するということである.
その選択は,自分の目標地点のZONEエリアにおける位置により決定する.
その決定については,自分の目標地点が存在するZONEエリアがLEFT_ZONEに位置
しているか,あるいはRIGHT_ZONEに位置するかにより,それぞれ,左手あるい
は右手へと移動することにする.
例えば,図3.7において,PersonAの目標地点が
LEFT_ZONE Aに存在し,PersonBの目標地点が
LEFT_ZONE Bに存在したときは,図3.8のようにPersonAは進行方向に対し左手へ,PersonBも進行方向に対し左手へ進む.
しかし,この決定方法では,目標地点がお互いにLEFT_ZONEに位置
しているか,あるいはRIGHT_ZONEに位置している状態でなければうまく回避で
きず,もし,一方の目標地点がLEFT_ZONEに位置
し,もう一方の目標地点がRIGHT_ZONEに位置しているケースでは,図
3.9のようになり,相手と自分との位置関係によっては緊急回避
行動をとる必要がある.しかし,相手と自分との位置関係に余裕があるときには,
正面回避状態から脱出でき3.2.3節の対人回避アルゴリズムが適用
できる3.8.
Hiroyuki Furukawa
2000-04-08