名古屋哲学フォーラム2025年のお知らせ
2025年2月22日に名古屋哲学フォーラム「デジタルヒューマニティーズと哲学」を開催します。参加をご希望の方は以下のリンク先のフォームから参加申し込みをお願いします。
デジタル・ヒューマニティーズと生成AIの進展により、古代ギリシア語・ラテン語原典の文献研究に新たな可能性が拓かれています。本講演では、RAG手法を活用した対話型AI「ヒューマニテクスト」の事例をもとに、哲学研究への応用と課題を考察します。
1980-90年代でのコネクショニズムを巡る論点の一つは、それが古典的計算主義の特徴とされた「体系性」を持てるのか否かという点であった。この体系性は概念所有の必要条件だと考えられる。本発表では、近年のコネクショニズムで用いられる深層ニューラル・ネットワークがこの論点についてどのような解答を与えうるのかを、非言語的な表象フォーマットを措定する認知地図理論との比較などを交えながら批判的に検討する。
本講演では、哲学カフェ・哲学対話とAIの関係性を巡って、1)AIをテーマにした非同期型哲学カフェ・哲学対話の実践報告、2)エージェント・ベース・シミュレーション(ABS)から哲学対話AIに架ける橋、以上ふたつの話題を提示し、議論します。
デジタル・ヒューマニティーズ(Digital Humanities)とはコンピューターやインターネットなどの情報技術を人文学に応用するための方法論の研究、ツールの開発、それを使った実践などを意味する。例えば歴史的資料のデジタル化・アーカイブ化・オンラインでの公開、オンラインでの共同資料研究の仕組みの開発、テキスト分析ソフトによるテキストマイニング、コンピューター・シミュレーションに基づく人間の認知・思考・行動などのモデルの構築などが典型である。近年では人工知能を利用した文芸作品や美術品の分析・評価、生成AIによる文章や画像の生成なども盛んに行われている。今回の名古屋哲学フォーラムでは、デジタル・ヒューマニティーズ的な方法が哲学にどのように活用できるかを考えるべく、情報技術の力を借りて哲学を促進する取り組みを実践している研究者にご提題いただき、議論をしたい。
共催:名古屋大学大学院情報学研究科・価値創造研究センター・ポジティブ情報学プロジェクト
お問い合わせ: 久木田水生 kukita.minao.p7[at]f.mail.nagoya-u.ac.jp