ホテルで朝食の後、現王宮前の通りにある銀行へ両替に行った。私は3万円分のトラベラーズ・チェックをネパール・ルピーに換金した。レートは100円あたり48ルピーとなる。驚いたのはかかる手数料が「円」のトラベラーズ・チェックだけ2%かかり、他の通貨のチェックは全て1%であるということである。これがいわゆるジャパン・プレミアムというやつなのだろうか?
山奥に入ると両替できないことや額面の大きな札では使いにくいだろうことを考え、1万4150ルピーの現金はすべて100ルピー札(+端数)にしてもらう。日本ではもつことのないであろうかなりのボリュームの札束になった。
その後、旅行会社にパスポートを預けトレッキング・パーミットの手続きを頼み、街へ散策に出た。今村さんはホテルで昼寝である。
まずは航空会社のオフィスに向かった。現王宮前の通りにはいくつかの航空会社が看板を出しており、なぜかその中に日本航空もある。日本航空がネパールまで飛行機を飛ばしているという話は聞いたことがないが、日本から赴任している人がいるのか?と入ってみると、いたのはネパーリ?のおばちゃんであった。
香港経由の航空券の値段は、来月15日以降のCX(キャセイ・パシフィック航空)で550ドルとのこと。ちなみに正規運賃で872ドル(*2)かかる。550ドルでは、1ドル120円としても6万以上かかる計算になり、シーズンを外した日本ー香港の単純往復で近い値段になってしまう。まあ時期が時期だと自分に言い聞かせ今回は素直に帰ることにした。
ホテルに戻る前に切手と絵はがきを買った。観光客が出入りするようなところでは大抵おいてあるこの絵はがきは1枚10ルピー。ヒマラヤの山々や名所旧跡など種類が豊富でガイドブックに載っているような場所ならまずあるので、自分が行った場所のはがきをあつめることもできる。(*3)切手は日本まで12ルピー、1ルピーは2円程度だから1枚送るのに50円程度だ。
旅先では大抵の街から絵はがきを出すようにしている。必ず出した日付と街の名前を記し、宛先は実家と下宿である。記念という意味もあるが、こうしておけば旅先で死ぬことがあってもどのへんまで生きていたかを知らせることができるからだ。届かない可能性もあるが、今までの経験では案外よく届いている。旅から戻った後、忘れそうな頃に届くのも多々あるが。