研究室探訪
複雑系科学専攻:生命情報論講座・青木研究室
ゲノムは生命活動のレシピとも喩えられますが,この複雑極まりない レシピに書き込まれた多様な遺伝子群は,発現産物であるmRNAや蛋白質を 介してクロストークし,入り組んだ制御網を作り上げます. また,蛋白質は遺伝子を介さずに直接相互作用し,ある種の回路を形成する 場合もあります. このような「生命情報分子ネットワーク」が,生体の様々な機能の創出に おいて重要であるようです. 我々のラボでは,そのような現象の代表例のひとつ,約24時間周期の 生体振動,サーカディアンリズム(Circadian Rhythm)の仕組みを 分子レベルで解き明かすべく研究を進めています. この仕組みにおいては,一群の「時計遺伝子」の制御ネットワークと, その発現ダイナミクスが大きな役割を担うので,主に分子生物学, 特に遺伝子発現の可視化技術を活用して解析を行っています.