Next:
謝辞
Up:
集団で進む人間の回避行動のモデリング
Previous:
今後の課題
おわりに
本研究では,人間側の様々な条件に対し,人間がどのような行動をとるかを回避 のアルゴリズムを交えてシミュレーションを行うことを目的としていた. そこで,本研究の過程として,
回避アルゴリズムの提案
を行い,それに基づくシステムの構築段階で,
目標方向への複数集団での移動シミュレーションシステムの構築の実現
Java言語を用いた実装でのメインウインドウとパーソナルスペースのフレームの作 成による高レベルな視覚認知効果の実現
人間の個々の条件を簡単に反映させるパラメータフレーム作成の実現
という大きな成果が得られた.さらに,シミュレーションを行ったことにより, 本研究において構築した目標方向への複数集団での移動シミュレーション システムにおいて,
2つの集団のMyArea変数の差を大きくとると効率的な回避行動が行われる
2つの集団のSafety変数の積が負のときに効率的な回避行動が行われる
などといった興味深い結果が得られた. しかし,本研究で構築した目標方向への複数集団での移動シミュレーションシス テムの構築においては,本研究で提案した移動アルゴリズムが100%実装で きているわけではない.したがって,今後は本研究で提案 人間の回避行動のアルゴリズムを完全に実装し,対人だけでなく障害物回 避システムを組み込んだ人間の回避行動のアルゴリズムを構築し,実装し ていくことでより一層現実の場面の人間の行動にそくしたシミュレーショ ンを行うことが可能になるだろう.
Hiroyuki Furukawa
2000-04-08