2011年12月07日西田直樹 助教(情報システム学専攻)
組織的な若手研究者等海外派遣プログラム
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私は2010年7月から12月までの半年間、本研究科の若手研究者長期海外派遣プログラムによりスペインのバレンシアにあるバレンシア工科大学に滞在しました。受け入れてくれたのは2008年から交流のあるGerman Vidal教授でした。Vidal教授は私の研究テーマである「逆計算プログラム生成」や「ナローイングの停止性証明」についても研究されており、伊勢で行われた国際会議(FLOPS 2008)に参加された際に名大へ招待したことがきっかけで共同研究を行ってきました。Vidal教授が2009年に再び名大を訪問された際に、数か月間の海外滞在を勧められたことで今回の訪問に至りました。
本滞在における研究のテーマは「逆関数プログラムの生成法の改善」でした。このテーマは修士課程のときからの研究テーマであり、博士論文の主題目でもありました。これまでの方法を改良すること、新しい原理を発見することを目的に、Vidal教授と議論を行いました。その際に、既存研究の再調査から取り組んだのですが、30ページの論文を1日で目を通して翌日に特長を議論することは、英語を読むスピードに差があるので、なかなか大変な作業でした。また、議論の最中に直観的な説明を求められて、英語で説明するのですが、なかなか思ったことをうまく説明できず苦労したりもしました。 しかし、日本にいるときとは異なり、研究のみに集中できる環境ですので、研究自体はかなり進みました。本滞在でVidal教授と共同で執筆した論文は項書換えの分野の国際会議(RTA 2011)に採択されました。また、スペインやヨーロッパの大学の環境や教育政策などについてもいろいろと教えてもらい、非常に有意義な時間を過ごしました。
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写真:バレンシア工科大学
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