2013年01月21日井内 哲 助教(複雑系科学専攻)
組織的な若手研究者等海外派遣プログラム

 2012年9月26日からの約2ヶ月間、University of California, San Diegoに滞在する機会を頂きました。San Diegoはアメリカ西海岸の南端に位置し、一年中暖かい上に美しいビーチがある絶好の場所です。大学は少し離れたLa Jollaという場所にありますが、その近くにもビーチがあり、研究以外の環境も抜群です。

 今回の滞在先はDepartment of Chemistry and BiochemistryのPaesaniグループでした。彼の研究室では、水や界面、ナノマテリアルなどの高精度な計算機シミュレーションと、そのための計算方法の開発を行っています。今回の滞在では、私がこれまで取り組んできた金属錯体の電子状態を扱う計算方法を、金属を含む化合物の磁性の振る舞いに適用することに取り組んできました。議論を通じてこれまでの取り組みを違った角度から見直す良い機会になり、充実した2ヶ月となりました。Departmentでは、organic, inorganic, biochemistry, physicalといった各分野のセミナーが毎週のように開催されており、内外の研究者の話を何度も聞く事ができました。このような研究者間の活発な交流と討論の場に参加できたことも貴重な経験でした。

 また、アメリカ全体に言える事と思いますが、様々な場所で国際色を身近に感じることができます。International centerでは、毎週違う国のランチを出す催しがあり、一緒に行ったポスドクや学生と話したお国事情等の雑談からも多くの刺激を受けました。このような経験は日本では日常的には難しい貴重なものでした。非常に短い2ヶ月間でしたが、様々な経験ができたと思います。

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