2007年12月27日社会システム情報学専攻・電子社会設計論講座
茂登山研究室(茂登山清文准教授)
茂登山研究室の主要な関心は、視覚性 visuality にあります。見ること、あるいは見るものをつくることは、現代社会においては必須の、たいへん重要なことと認識されています。しかし視覚性への研究は、特に日本ではまだ始まったばかりです。研究室では、視覚を特権的なものと考えるのではなく、その課題や、他の諸感覚との関係も含めて、研究に取り組んでいます。
研究としては、第一に、電子社会設計論講座(MDG=メディア&デザイン・グループ)の一員として、電子社会のコミュニケーションに関わる情報デザインを開発しています。具体的には、実世界との連携を視野に入れたインターフェイスの開発や、エクスペリエンスを重視した鑑賞支援システムなどのデザインをおこなっています。
第二に、メディア社会におけるコミュニケーションの基底をなす視覚文化について考察を進めています。フィールドは、コンテンポラリーアートや写真・映像で、それらをメディアとの関係において読み解くことをテーマにしています。
第三に、大学などの高等教育機関や美術館などにおける視覚教育を、様々な実践を通じて研究しています。ヴィジュアルリテラシーのあり方、鑑賞教育の手法などの開発をおこなっています。
茂登山研究室では、講座全体ゼミの他に、リサーチゼミとテクストゼミを開いています。リサーチゼミは、発表やブレスト、議論を通じて各自の研究を進めていくことを、またテクストゼミでは欧米のヴィジュアルスタディーズの文献を通して視覚文化を理解することを目的としています。
アンビエント・デスクトップは、ネットワークを通じて得た様々な情報を、デスクトップ上の画像の移動や変化として表示するシステムです。デスクトップで作業をしている時に、おもに視野の周辺部で動作し、アンビエントな情報提供をおこないます。