2007年07月31日古賀研究科長からのメッセージ

教育・研究用先端計算機システムの紹介

この4月より研究科長の大役を拝命し、3ヶ月がたちました。いろいろな情勢を思い、その責任の大きさを痛感しています。

個人と社会が計算機と情報ネットワークで結ばれ、いたるところで情報技術が生活をささえています。そのような中で、「情報」に関する総合的な教育研究体制を整備し、我が国および世界の情報化の発展に貢献することを目的として情報科学研究科が設立されて以来4年余りが経過しました。昨年度には初めて自己評価を行うとともに外部評価を受け、情報科学研究科が発展を続けていくために考えていかなければならない諸点の指摘を受けました。法人化を経て国立大学は大きな変革の時期を迎えており、社会的には、国際化・個性化・流動化というキーワードで表される世界トップレベルの教育水準を目指して、体系的・組織的な教育を進めることが要請されています。この大学院教育の実質化とともに、競争的環境も重視されています。

こうした情勢の中で、情報科学研究科は、研究科の目的を明確化し、それにそった教育目標として、情報科学の学術・社会への影響力の理解、情報科学の理論・技術基盤を探求する力、情報科学を実践的に活用する力、を掲げました。そうした力を備えた、情報科学における学術の研究者、高度の専門技術者、および教授者を養成することを目指しています。情報科学研究科には、計算機科学だけでなく、数理科学、生命科学、複雑系科学、認知科学、メディア科学など幅広い分野の研究室があり、基礎科学から応用科学までわたる幅広い情報科学を網羅した5つの専攻から成り立っており、特徴の1つとなっています。また、新たにITスペシャリストコースを設け、特色ある教育研究体制も整備されました。このような多岐にわたる専門分野をもつ研究科の中でこそできる教育研究があるはずです。専攻間の垣根を取り払って研究領域の融合をはかり、学際的な研究教育を進め、新しい情報科学を創設していくことは本研究科の使命です。附属組み込みシステム研究センターを設置し、製造業の中心でもある東海地方をはじめとした社会へ、研究成果を還元する仕組みもできました。このような取組により、本研究科ならではという人材を育成し社会へ送り出していければと考えています。

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